2008年06月04日

中田英寿密着の旅番組

『中田英寿 僕が見た、この地球。 旅、ときどきサッカー』(日テレ系)
08.0603nakata.jpg★★★☆☆

 中田英寿の旅に一部同行し、彼の出会いと思いをつづった旅番組。2日、W杯予選でオマーンに快勝した試合の後に放映されたもの。
 マスコミ嫌いといわれる彼が、ここまでがっつりテレビ出演し名前を冠に番組化出来てしまえたことが何だか、奇跡的に思えるが、雰囲気、「NAKATA」ブランドの広報的匂いもないではない、うさんくささも感じながら、紀行番組としては上々の出来だったし、単純に面白かった。さすが海外もの大得意の"テレビマンユニオン"制作だけある。まあ「NAKATA」を取り上げられただけで色んな意味面白くならないわけがない、とも‥

 ひのき舞台から姿を消した中田は何のために何を思い旅をしていたか、解き明かす趣向。行く先々で出会う人らから「ナカータ」と呼ばれ、彼を知らぬ人、そして子供らとはサッカーで遊ぶ。サッカーは世界共通語なのである。とはいうもの語学は数カ国語に通じてる。得意な語学操り、渡航の足、宿など中田自身でコーディネートしているのだと。旅は世界を知りたいとの意のまま、リゾートバカンスとそこに住む人々とのふれあい。時に貧困とも出会うが、本人いわく「光と影」の両面が見たいと。
 世界中を旅してるといわれる中で、主にアフリカ、ブータン、イースター島等の旅にカメラは密着する。途中、アフリカ、ナミビアの奥地の旅では生まれて初めてのテントでの宿泊の場面、せめてベットと10分間のシャワーは欲しいよねと漏らすセレブリティ。なにげに世間連れしてなそうなギャップがいい味

 旅は一つの結論にたどり着く。それが例のスペシャルマッチである。地球のために自分ができること。それサッカーである。試合は「チャリティ」とうたってないが、どういうしくみなのだろうか。6/7、国内外の有名どころを集めてのスペシャルマッチ。まあ見たくもあるが、よりによってユーロ開幕ともろかぶりでどんだけのヒトが出演(プレー)するのかと懸念する向きもあるが、いまだ出る選手が発表されないところもある意味期待持たせる。関係者、ギリギリで各方面に折衝中か

 『+1 FOOTBALL MATCH』は6月7日(土)14:00キックオフ
 TVでは実際のキックオフ14時から1時間差で録画中継、15時スタート、2時間もの

nakata.net

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2008年05月17日

月島で里親、ダンスの朝ドラ

瞳(NHK連続テレビ小説
脚本:鈴木聡
08.0516hitomi.jpg★★★☆☆

 ヒロイン"瞳"に榮倉奈々でどこか大味、よく言ゃあ大胆不敵、勢いある芝居で引っぱる今季のNHKの朝ドラ。
 月島の長屋が舞台。北海道から祖父との元にやってきた"瞳"は、祖父の預かる3人の里子を育てる里親を祖父とともに担うことに。そして本来彼女の目標はダンサーになることで、里親とバイト、ダンスのレッスンに忙しい毎日を送る、という日常。けんかをすれば声を聞きつけた長屋のみんながやって来て、心配するやらはやし立てるやら、長屋舞台の人情劇が下地。
 祖父、勝太郎役に西田敏行で"瞳"の大味さをどこか抑えるどっしりした存在感示す。アドリブっぽいセリフ回しでリアルさ彷彿。相当腹が出てて、畳の上で坐ってるのが辛そうだが‥。
 あとは勝太郎の幼なじみで築地で鰹節問屋の営む勇次郎役に前田吟でいい味。
 脚本は「ラッパ屋」の鈴木聡で朝ドラは『あすか』に続き2回目と

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2008年05月14日

蒼井優が天然ボケ女将の料亭ドラマ

おせん(日本テレビ系)
演出:南雲聖一ほか
08.0514osen.jpg★★★☆☆

 蒼井優がテレビドラマ主演でいい味出してる。都内の老舗料亭を舞台におっとりした若女将が世の中のホンモノを説いて世直しの和風人情ドラマ『おせん』。100万部売りの大ヒットコミックが原作

 蒼井優、地上波連ドラ初主演で話題の今作。人物設定のキーとなる若女将の天然っぷりを蒼井優の透明感ある存在力で難なく表現。これにからむ板前見習いの「よっちゃん」にジャニーズ内博貴で、飽きっぽいけどどこか素直で熱いキャラのイマドキ若者役担うが、これがいまいちしっくりこないものの大筋面白い作り。視聴率不調も伝えられてるが、堤幸彦率いる"オフィスクレッシェンド"の鉄壁制作陣によりうまくまとめられてる印象。衣裳・美術のしっかり設計された和テイストがいい味

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2008年03月05日

元ジェフGM、祖母井氏の現在の仕事など

プロフェッショナル 仕事の流儀 祖母井秀隆氏(NHK)
演出:寺岡環
08.0304pro.jpg★★★☆☆

 祖母井(うばがい)氏の現在の仕事場、フランス2部リーグ、グルノーブルでGMとして奮闘する様子が多く映っていた。ある程度同じ内容が繰り返されていたのでそれほど取材日数はなかったようだが「オシムを日本に招いた男」という触れ込みで十分テレビ的に持たせられると踏んでのことか。こちらの思い入れが強すぎてそう見えてしまうのかも知れんが、ジェフ時代の彼が語られなさすぎにも見えた。日本人選手の談話としては巻と阿部のみ。

 Jリーグ、ジェフ千葉のGMとしてオシム監督など大物監督招聘によりそれまで低迷してたジェフを強豪チームに押し上げGMとしての最大の使命であるチーム強化に成功した男、祖母井秀隆氏にスポットをあてたドキュメンタリー&トーク形式の番組。

 番組では丁度選手の移籍シーズンで、1部リーグ昇格を目指すチームはその時点で5,6位アタリの微妙なラインにおり、GMの手腕が試される選手の補強についての駆け引きの様子が映されいた。移籍金の壁により断念した選手に、招いた選手は早々ケガで離脱。チームのまとめ役と期待した有名選手はチーム参加への意志を試すために提示額を最低レベルに落とし結局返事なし、などとまるっきりうまくいってなかったようだ。祖母井(うばがい)氏がグルノーブルに招かれてからそれほど年数は経っていない。まだまだこれから
 番組ラストは今いる選手で何とか昇格を目指すと、祖母井氏の前向きな姿を映しだしてた。

 祖母井氏自身の著書にオシム氏との交流の様子が詳しく載る


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2008年03月03日

幕末の女偉人を宮崎あおいが演じて

篤姫(NHK大河ドラマ)
脚本:田渕久美子  演出:佐藤峰世ほか
08.0302tokuhime.jpg★★★☆☆

 宮崎あおいのぶれのない奔放さがドラマ支える。安定感抜群。地方に生まれた男勝りのじゃじゃ馬姫が将軍家にふさわしい姫として教育される、といった現在放映中の流れ。
 去年の大河は序盤で見るのを断念したが、今年は1年見続けることになりそな予感。幕末の世を女性の視点から描いたという独特なスタイルはある程度期待できる

 幕末、薩摩藩主・島津家分家、今和泉家の長女に生まれ、本家の養女となり時の将軍徳川家定の正室として大奥入り、その後の江戸城無血開城などに尽力し維新の歴史に大きくからんだという"篤姫"の一代記。
 宮尾登美子原作『天璋院篤姫』のドラマ化。ヒロイン篤姫に宮崎あおいで、朝ドラに続いてのNHKの看板を背負う大役。大河では史上最年少の主演と

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2008年01月11日

村歌舞伎をめぐる喜劇

おシャシャのシャン(NHK)
脚本:坂口理子 / 演出:松浦善之助
08.0110osha.jpg★★★☆☆

 基本ドタバタ喜劇でラストに向かってはほろりと泣かせる振り加減が絶妙の案配の秀作ドラマ。ヒロインの観光課の職員に田畑智子で少々とぼけたキャラがベストマッチングで良い出来。
 NHK主催の脚本賞、「創作テレビドラマ大賞」で1等受賞の作品のドラマ化。『知らざあ言って聞かせやしょう』の名ぜりふでメジャーな弁天小僧を題材にとり、ほのぼのとした山あいの田舎町での村歌舞伎をめぐる一騒動。
 座長ぎっくり腰にて、永年続いた伝統行事存続の危機となり、座長の娘で観光課の職員が本場の歌舞伎役者を代役に立てるも兄弟違い。最近まで東京のテレビ局に勤めていて、つてがあると進言してスター役者を呼んだという流れ(勤めてたのは局の食堂というここでの落とし)。呼びたかったのは兄の方で、日の目を見ぬ弟の方が来てしまい、その弟は「弁天小僧」などやったことない、まして地元の内輪受けネタで改変された台本などやってられぬと帰って行く。職員娘は「舞台から逃げるのか」を啖呵切るも行く弟君。本番を翌日に控え、座長の父は自分が立つというが無理がある。娘も私が演るというがこれも無理。村人たちの絶体絶命の局面で買って出たやからは誰、か。

 長野県の大鹿村に実際に伝わる"大鹿歌舞伎"がモチーフとなってる模様。にわかにどこか地芝居を観に行きたくなった

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2008年01月07日

パリロケ満載ののだめ

のだめカンタービレinヨーロッパ(フジTV系)
08.0106nodame.jpg

★★★☆☆
 ドラマ版『のだめカンタービレ』の正月特番。4日、5日の2夜連続それぞれ2時間半は少々長かろう印象。
 盛りだくさんの演奏シーンなんだか、演奏シーンで時間稼いでるか。まあ、演奏自体もちろんまともなものだろうもんで、それなりにモチはいい。あとはCMの入り方が尋常ではない短めで数多く入るの辟易したが、パリ中心に現地ロケしたであろうシーンが多くあったそれなりに豪華。マンガが原作なゆえの漫画的な演出も連ドラの時の雰囲気を踏襲しておもろい仕掛けがしばし現れる流れ

 一夜めはピアノ専攻のヒロイン、"のだめ"ともはや腐れ縁の指揮者志望の千秋がパリへ音楽留学の冒頭部分。アパートの奇妙な住民との出会いに、千秋のコンクール勝ち抜きの様子が時間の多く占める
 二夜めはのだめが音楽理論の授業についていけないものの、恋する千秋が天才中国人ピアニストと共演したことに奮起したのだめ、先生に推されて開いた初めてのリサイタルを見事成功させる。2人の恋も成就模様で完結したラスト

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2007年11月13日

貫地谷しほりで落ちこぼれヒロインの朝ドラ

ちりとてちん(NHK連続テレビ小説)
脚本:藤本有紀
07.1112chiritote.jpg★★★☆☆

 NHKの朝ドラヒロインとしては異色の性質持ったヒロインを貫地谷しほりが好演してそれなりおもろい今回
 いつもなら、元気いっぱい、時に悲劇が襲うけど、常に前向きポジティブな朝ドラヒロインとなるも、今回は何か後ろ向きで卑屈な心携えたヒロイン像。

 福井の小浜の塗り箸職人の家族で育ち、高校時代までは何かぱっとしない自分を変えてみたいと大阪に飛び出し、ひょんなきっかけから落語家師匠(徒然亭草若)の家に下宿となるヒロイン喜代美。師匠自体は借金漬け酒浸り日々を送るばかり。3年前のある事件以来まるっきり落語から距離を置く生活。その師匠の家にはお弟子さん(草々)がいて、喜代美は恋するも、早々自身は落語で頭がいっぱい。どうにか師匠に落語に復活してもらいたいと、昔の弟子衆を呼び集めてただいま7週目の下り。

 落語の師匠に渡瀬恒彦で重量感かもす存在。小浜の両親は松重豊と和久井映見が演じ、特に和久井はひょうひょうとした不思議系母親像の心境地開拓してる。
 落語を題材にとって、笑いあり、タマに泣きあり、全体どこかユルめの今回の朝ドラ
 脚本は『ギャルサー』『花より男子』とかの藤本有紀

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2007年11月09日

金八、第8シリーズはまったりめ

3年B組金八先生(TBS系)
脚本:清水有生
演出:今井夏木、加藤新、生野慈朗、大岡進
07.1108kinpati.jpg★★★☆☆

 10月スタートの金八シリーズの8回目。今年で29年目になるそう。
 今回、内容は幾分穏やかな設定。最近のシリーズにあったサスペンスチックな部分抑えられまったりムード。
 また、最近のシリーズではそれぞれメインになる生徒がいた所、今回は生徒それぞれまんべんなくスポットを当てる展開で、毎回話の主となる生徒が代わる。貫かれるテーマは、子の進路や生活に対し過剰に関与し、学校に対し理不尽な物言いを突きつける「モンスターペアレンツ」の存在と、噂や悪口をかきつのるネット上の「3年B組裏サイト」に戦々恐々とする生徒たち。ここまで5回分放送されたが、毎回色んな、子に対して過干渉の親が並ぶ。あまり実感はなかったのだが、今の学校を象徴する問題なのだろう
 これを、毎回言葉巧みに解決に導いてく「金八」のテストパターン。
 生徒生徒一人一人に目が行き届いたきめ細かな指導の金八先生像は永遠のファンタジーでもあるかな。まあ、現実にもこれに近いケースはあるとは思うが、、、

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2007年09月11日

森田監督、黒澤映画リメイク特番

黒澤明に挑む 映画監督・森田芳光“椿三十郎”を撮る(BS-NHK)
07.0910morita.jpg★★★☆☆

 今年(07年)12月、森田芳光監督『椿三十郎』公開に当たり、NHKで『黒澤明に挑む』と題し、主に森田監督にスポットを当てた特番がオンエア。黒澤映画『椿三十郎』のリメイクに挑む、森田監督ロングインタビューに、メイキング&ダイジェストシーン大出し。特に今回、脚本をオリジナル版と同じくし、演出違いの勝負ということで、番組では旧作と新作の同じシーンを平行して紹介する趣向を幾度となく展開してて分かりやすき作り。
 新作映画では三船敏郎当たり役、主役の浪人に、織田裕二というキャスティング。森田監督は「織田裕二でなきゃ考えられなかった」と豪語するが、どうだっただろうか。実の所は映画を観てみないとわからない

 いわずと知れた黒澤監督による『椿三十郎』。およそ45年前に制作され三船敏郎演じるニヒルなヒーロー(浪人)が頼りなさげな若侍九人をまとめお家の危機を救うといったような話で史上の名作となってる映画。浪人、三船敏郎、縁側にて家のものに名を聞かれ、庭の椿をみて、とってつけたように「椿三十郎」と告げるシーンや、邸内を走る小川に一輪の椿流れるの図はモノクロながら鮮烈なる印象として残る。『用心棒』と共に、なにしろ無頼の浪人・三船敏郎のかっこ良さに尽きる作なのが、これをリメイクの、本来ならほぼ暴挙ともとれる仕事。他スタッフ共々周囲からのプレッシャーを相当なものだったと推し量れる
 脚本が完璧ならそれをあえて変える必要がないと、森田監督はオリジナル版の脚本を流用。「監督としては、教科書に沿って応用問題を解いている感じ」と案外楽しんでいたようにも見受けられた。
 12月に公開というが観に行くべきかどうだか

読売

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2007年09月09日

黒澤映画を奇跡のリメイク

黒澤明ドラマスペシャル
『天国と地獄』(テレ朝系)
脚本:小国英雄 菊島隆三 久坂栄二郎 黒澤明
演出:鶴橋康夫
07.0908tengokuto.jpg
★★★☆☆

 黒澤映画『天国と地獄』をテレビドラマとしてリメイク。監督はドラマ界では巨匠とならす鶴橋監督。名作映画のリメイクにふさわしいビッグネームが手がけた2時間に及ぶサスペンスドラマは、全体が美的で流れるような演出が光った。
 冒頭、海岸で手旗を振る少年たちの群衆、続き犯人と思しき男、観覧車から反射の光を送るのは被害者・権藤家邸宅。高台にそびえる権藤家、ぎらぎらとした反射光を浴びる権藤(佐藤浩市)の顔が浮かびあって、冒頭のストーリーが開陳。権藤自身が常務を務める会社役員らが社内クーデターを提案するも権藤はこれを断り、気骨ある権藤のプロフィール紹介といった場面。続いて同じ居間、当の誘拐事件起っての場面では、サスペンスを象徴するかの揺れるカメラが基調、それぞれの思惑を瞬時に表現すべく2画面割の趣向で登場人物らが切り取られる。流麗な描写である。
 全体、キャストも豪華だが演出もそれに応える重量感備えた切れ味。
 犯人役、妻夫木聡にわりかし重みが感じられず、その分誘拐への動機付けも希薄だったが、佐藤浩市&鈴木京香、平田満、阿部寛ら好演で充足感ある出来

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2007年08月05日

ゾウのはな子の実録ドラマ

ゾウのはな子(フジ系)
脚本:寺田敏雄 演出:河野圭太 制作:共同テレビ
http://wwwz.fujitv.co.jp/hanako/index.html
07.0804hanako.jpg★★★☆☆

 2頭の象、「花子」と"はな子」の物語。
 「花子」は戦時中の猛獣処分令により餓死処分を受けた上野動物園の象。
 「はな子」は戦後、とある少年の投書が全国的な話題となりそれに後押しされタイから導入されたという子象。当時は2歳で今なお井の頭に生きる象、はな子。
 ドラマは戦中から平成の今につながる2頭の象、さらにその飼育に関わった飼育員たちの苦難のストーリー。原案は「はな子」の親子2代で世話係となった山川宏治さんの実録記『父が愛したゾウのはな子』。実話が元になっているリアルさから、おおよそひねりなくシンプル過ぎる演出ではあったものの、静かな感動を受ける秀作ぶり。むしろ変にひねりがないところで良かったか
 象の出演は(すべて?)本物だという。タイのゾウ園でセットを組んで撮ることで可能にしたとのこと

 今年60歳になる「はな子」は今なお井の頭のシンボルとして毎日元気な姿見せてくれてる。体中に年輪のように刻まれた皺が物悲しく、見ているだけで何か訴えかけるものを感じる。上野から井の頭に移されたのが1954年。その後2人の人を死なせたことから殺人象のレッテルを貼られた過去がある。群をなして生きる象の習性から見知らぬ土地の檻の中でただ一人。孤独のストレスは並でなかったのだろうと誰でもが推察できるが、そんな「はな子」に寄り添い、家族を顧みず世話に明け暮れた飼育係の存在があった。なんていう話は始めて知った。

 ドラマのラストメッセージは『平和な国にしか動物園は存在しない』と

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2007年04月17日

朝ドラ定番のヒロイン成長物語

どんど晴れ(NHK連続テレビ小説)
脚本:小松江里子
07.0416dondo.jpg★★★☆☆

 4月スタート、NHK朝ドラは、岩手舞台に老舗旅館に飛び込んだ女将修業のヒロイン成長譚。老舗旅館に根付く伝統としきたり、人物間のしがらみなど未知なる世界に飛び込むも、持ち前の前向きな姿勢で立ち向かい苦難をはねのける様は、まあ、朝ドラヒロインの定番スタイルか。

 ヒロインに沖縄出身のモデル、比嘉愛未で本格演技初挑戦で挑む主人公。演技未知数のモデルをヒロインにしたケースでいえばいくつか前の『天花』があったが、その時のヒロイン、藤澤恵麻よりかは今回の比嘉愛未、見た目芯の強さが見え隠れする「新人女優」

 物語は現在、女将修業のために恋人の実家である老舗旅館に押しかけ新人仲居として下積み生活を始めたあたり。今後、敵対勢力にあたる現女将や仲居連中よりのプレッシャーがヒロインに振りかかるとなる

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2007年04月14日

まるごとユル系刑事ドラマ

帰ってきた時効警察(テレビ朝日系)
脚本・監督:三木聡、園子温、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、麻生学
07.0413jikou.jpg★★★☆☆

自分内大ヒットだった超脱力シネマ『亀は意外と早く泳ぐ』の監督、三木聡氏が演出・脚本で率いるドラマがスタート。去年(06年)1月に最初のシリーズがオンエアされてたらしいが見てない。シリーズ第2段で「帰ってきた」がタイトルについてる

 世界観はまるきり『亀は〜』のまま、脱力系のセリフ群に小ネタの嵐、映画でも夫婦漫才風のコンビネーション見せてた岩松了&ふせえりも出演で、まるごとユルユルワールド構築で多分今後続けて観ることになるであろうドラマ
 
 時効警察とは、時効となった事件の真相を「自分の趣味で」捜査し犯人をあばく、警察官、霧山(オダギリジョー)の活躍譚。事件捜査でアシスタント的にからむ麻生久美子のミスマッチなコメディアクトレスぶりがかわいげ

 今後のシリーズでは、演出陣に演劇系のケラリーノ・サンドロヴィッチや、映画系の園子温が参加となるが、この世界がどう変わるか見もの

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2007年02月18日

大森南朋、ファンドマネージャーでドラマ主演

ハゲタカ(NHK)
脚本:林宏司
07.0217hagetaka.jpg★★★☆☆

 外資ファンドが日本経済に襲いかかる様を追った硬派経済ドラマ、その名も"ハゲタカ"(6話完結)がスタート。主演は大森南朋で、襲いかかる側のファンドマネージャー役。
 とかく難解と思われがちな経済系の有り様やキーワードが判りやすげに描かれ、出演も豪華。生々しいひと肌のクローズアップ多用。陰影のある凝った画面作りでなかなかの見ごたえ。
 
 ドラマは、過去に銀行勤務で傷を負い渡米。ファンドマネージャーとして再生し、遺恨を胸に日本に派遣される鷲津(大森南朋)。向かう相手はかつて自分が勤めた三葉銀行で、担当は自分の傷の元となった過去の一件にからんだ当時の上司、芝野(柴田恭平)。この2人の対決的構図に対し、さらにその「過去の一件」で当時追い込まれた側の企業の経営者の娘で現在、テレビ局報道記者の三島(栗山千明)がからむ。

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2007年01月29日

華麗なるドラマの重厚感か

華麗なる一族(TBS系)
演出:福澤克雄・山室大輔 /脚本:橋本裕志
0128karei.jpg★★★☆☆

 山崎豊子原作『華麗なる一族』のドラマ化。TBS開局記念ということで膨大な予算使ってるとおぼしき豪華な舞台設定。上海に再現したという60年代後半の神戸の街並みに広大な敷地誇る万俵家邸宅。群衆シーンでの人数のかけようも並でなく、出演者もそれなりのキャストが揃って、初回(1/14)こそ期待感つのらせたが、既に3話目でなにか食傷感にかられてる、のはなぜだろうか

 地元神戸で勢力ふるう万俵(まんぴょう)財閥の中心にたつ万俵家家長・万俵大介と、その長男・鉄平、親子間の確執の物語か。方や地方銀行から“金融再編”の波に乗り大銀行を飲み込もうと画策の事業主。方や祖父から受け継いだ製鉄所において巨大製鉄所のシンボルというべき高炉建設血道をあげる熱血漢の鉄鉱マン。
 信頼熱き財閥総帥の立場にありながら家に愛人を住まわせ家のことをその愛人に取り仕切らせる屈折した父のありように反発する長男の鉄平。しかし念願の高炉建設のためにその資金を父の銀行に頼らざるを得ない状況ながら、父、さらにその愛人とのいさかいにより満額確保に至らぬ危機的状況下。第3話目でなんとか満額確保成り高炉建設続行が叶ったという段階

 大介に北大路欣也、鉄平にキムタク、大介の愛人・高須相子に鈴木京香でこの3人がメイン。見るも豪華なドラマ仕立てだが、所詮は昼ドラにありがちなドロドロ恩讐劇にスケール感というか"華麗"さ装ってみせた一族内醜聞劇、なのだろう。

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2007年01月22日

グーグルの脅威をレポート

NHKスペシャル『グーグル革命の衝撃』(NHK 07.01.21 O・A)
0121google.jpg★★★☆☆

 ネット業界激震の震源地としての「グーグル」を追ったドキュメンタリー

 シンプルかつ無料、あまりに使いやすい検索エンジンを窓口に、巨大広告&サービスプロバイダーとして成り上がり急成長のグーグル。時価総額18兆円だと
 確かに自分もかなりな部分依存してる。google mapgoogle earthなんてやられた日にゃ、もうやめられまへん。

 世界中の情報全てを網羅することを目指してるというグーグル。
 かくしてそこに世界の頭脳が集まり、金が集まり、情報が集積する。利用するのは自分らだが、利用されているのも自分らであること
 番組ではグーグル依存への警鐘の匂いもあり、わりかし中立な印象。分かりやすくレポートされてた。

 グーグルは世界を制するのか

1月30日深夜に再放送予定だと

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2007年01月04日

世界最高峰チベット鉄道の旅

青海チベット鉄道〜世界の屋根2000キロをゆく〜(NHK 07.01.02 O・A)
0103tibeto.jpg★★★☆☆

 雄大な自然、というよりは何もない平原、遠くに望む山々、広大な湖などスケール半端ない、大パノラマが続く車窓。この世の果てか、あの世の光景か、夢幻の大地に圧倒されるのみ

 中国の西、奥地を行く"青海チベット鉄道"を追ったドキュメンタリーがNHKで新春オンエアー。
 テレ朝の"世界の車窓から"をワイド版にした面持ちの紀行番組。06年7月に全線開業した中国・青海(せいかい)省西寧とチベット・ラサを結ぶ大陸縦断鉄道なのだが、最高地点で標高5072m、4000m以上の区間も1000キロに及ぶなど高地を行く鉄道として数多くの世界記録を樹立のメモリアルなもので、チベット地区内での鉄道も初めてのものという。
 番組では、列車の乗客の様子や沿線の暮らしを追った内容が挟まれバラエティ感創出。聖地ラサに巡礼に来た三姉妹を含んだ家族や、市場調査にやって来た百貨店経営者集団などの列車内と終着地ラサでの様子が特に印象深く映し出された。本番組のメインキャスト。NHKなりの記憶に残る安定した作風の番組

チャイナネット

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2006年12月05日

しみじみと島の人間ドラマ

Dr.コトー診療所 (フジTV系)
演出:中江功ほか
脚本:吉田紀子
1205koto.jpg★★★☆☆

 しみじみと重みあるドラマ。町医者コトー・吉岡秀隆に、時任三郎、新キャラクター蒼井優らの押さえた芝居に泉谷しげるの壊れキャラのぶつかりがいい味かもす。
 沖縄・与那国の青々とした風景が背景となってドラマに解放感を与えてる

 前回(03年7〜9月)はたまにしか見てなかったが、今回は今のところ(第8話)ほぼ制覇。医療ドラマなだけに毎回何かしらの病気が島民に振りかかって、島の"赤ひげ"がそれを解決、となるが、単に病気を治すでなしに、そこに住み人らの人間関係さえ治して行くとなる"赤ひげ"の「深み」が予定調和ながら、腑に堕ちる。
 前回は都会から来た異邦人扱いだったコトーは3年を経てしっかり島のヒトになって仲間を導く。そしてドラマは今シリーズでは異邦人、看護師ミナ(蒼井優)の秘密が明かされるとなる段に

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2006年11月19日

大泉洋、泣きの芝居

東京タワー〜オカンとボクと、時々、オトン(フジTV系)
演出:西谷弘
1118tokyo.jpg★★★☆☆

 リリー・フランキー原作、自伝的小説のドラマ化。原作は200万部クラスのベストセラーになってると。途中まで読んだが止まってる。面白くなかったわけではない、なんとなし止まった

 大泉洋と田中裕子。母と息子のスタンダードな家族愛ドラマ。ストレートに「泣き」系ドラマでそつなく仕上がった風。大泉洋はゴールデンドラマ初主演。なにげにバラエティ系の芸人風情と北海道ローカルネタでじわじわと売れ出し、最近は普通にドラマとかで役者化してたが、初めて位の勢いでの大役抜擢に充分応える芝居か。特に芝居してないような何気なさがいい。自分ではテレ朝『パパパパ・パフィー』によく出てておもろくて馴染みある役者

 ある親子の愛情物語。
 北九州の炭鉱町で貧しい生活の中でも前向で陽性な「オカン」の愛をさんさんと受け育った「ボク」。父親から画才受け継ぐも、当の「オトン」は家を明け時々帰ってはあばれまわるのダメ父だったりする。やがて「ボク」は東京の美大を卒業するも仕事なく路上生活するまで堕ちていくが、東京タワーの雄姿に感嘆。同時にそこに働くある女性に一目ぼれし一念発起し、イラストレータとして名を上げ、「オカン」を東京に呼び一緒に暮らすとなるも、「オカン」の病気再発で2人の闘病生活始まる。が、あえなく「オカン」は死す。一緒に東京タワーに上ろうという約束をはたす間もなく‥

 元々このドラマ、今年急逝したドラマ界の巨匠、久世光彦が演出の予定だった、とはこのドラマが制作されるとの話が出た時点で知ったが、元極楽とんぼの山本圭一事件で一回吹っ飛んだりで(当初7/29放送予定)、忘れてた。結局フジ系ドラマ「白い巨塔」「エンジン」などの西谷弘氏が演出してる

 久世ドラマ常連、田中裕子に加藤治子。オカンが三姉妹という構造から久世ドラマの匂い感じ取り、後半から医師役で四谷シモン出てきてそれが確信となった。元々そうだったのだ。
 オカンが東京に出てきてボクとの同居が始まり、ボクを取り巻く連中大勢を家に呼び込んでメシをふるまうなんて大家族的な風景が久世ドラマを彷彿とさせて切なくなる
 やっぱり久世光彦演出で見たかったというのが正直な所。艶とか色気が違ってたろうと‥




電像画報
posted by nyony at 10:44| 東京 ????| Comment(0) | TrackBack(0) | TV | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする