1.通し狂言 青砥稿花紅彩画(白浪五人男)
2.三升猿曲舞
★★★☆☆「知らざあ、言って聞かせやしょう‥」でおなじみ『白浪五人男』の通し初見で、本家本元、菊五郎が弁天小僧の舞台。この演目、お嬢さん姿に扮装し呉服屋に騙りで入った盗賊・弁天小僧が追いつめられて開き直り、片肌脱いで桜の刺青を見せ付けながらの決めゼリフが見どころ。これはお家芸の菊五郎、キップの良さは天下一品。色気も勢いも衰え知らずで演じきり恒例團菊祭の華。五人衆ほかは團十郎・駄右衛門、忠信利平・三津五郎、南郷力丸・左團次、赤星十三郎・時蔵と、豪華出演も相まってこのところ出色、充実の当月歌舞伎座
片肌脱ぎの「浜松屋」の場、そして白浪五人衆居並んで渡りゼリフの「稲瀬川」の場がメジャーだが、通しで見ることで全体像が分かりやすいし、他にも大掛かりな舞台美術の仕掛けがからんで見どころが盛りだくさん、お客を飽きさせない趣向に充ち満ちた演目。相当無理やりな展開であるけど、日本駄右衛門を親玉とした盗賊五人衆のアクションと人情物語の狂言
序幕はゆっくり、いいなずけを亡くしたという姫の話。そして弁天小僧、この亡くなったはずのお武家に変装し姫の前に現れ、姫が結納品として受け取ってた"胡蝶の香合"を奪い自殺に追いつめる。するとそこに天下の大盗人、日本駄右衛門が現れ弁天は手下となる。舞台呉服屋「浜松屋」に変わり、弁天は仲間の南郷力丸と恐喝の場面。お嬢に扮した弁天は、番頭に布を盗んだと見せかけ実は他の店で買ったモノを懐に入れる芝居を付き万引きの汚名をかぶせたと言いがかり金をゆする。ここに玉島と名乗る侍が現れ場を仲裁。このあと引き上げる弁天と南郷の重い荷物をめぐって笑わせる場面と、店の金を持ち逃げしようという番頭と丁稚の子役2人と繰り広げる北京五輪ネタのほのぼのとした場が挟まれる。浜松屋の蔵前になり先の侍、玉島が実は日本駄右衛門であること露見、弁天と南郷も合流しさらに大金をせしめようと脅すも、若旦那は駄右衛門と親子(ここは海老蔵と團十郎で客ににやりとさせる場)さらに弁天と店主が親子であること発覚でいきなり泣きの場となる荒唐無稽さ。そして次、「稲瀬川」では5人が勢ぞろい、七五ゼリフをいい連ねてく"渡りゼリフ"で華やかな場。ラスト大詰め、ココからが舞台装置がすごい、極楽寺大屋根、弁天が追っ手相手に大立ち回り。ここは宙返り、屋根落ちなどやられ役のアクロバティックなスタントとのからみが見モノ。香合を川に落として窮した弁天は立ちながら切腹の"立ち腹"。すると足下の屋根がひっくり返って次の舞台が現れる大掛かりな仕掛け"がんどう返し"、さらに大掛かり屋敷など舞台全体ががせり上がり「極楽寺山門」の場が完成。駄右衛門の捕物となるが駄右衛門ゆるりとかわす。そしてラスト「滑川土橋」の場で、追っ手の主、青砥左衛門藤綱現れ、駄右衛門、縄にかかろうとするが藤綱は捕らえず幕
もう一つ。『三升猿曲舞』はサルといわれてた秀吉が信長の前で奴相手に立ち回りをみせるのを様式化した舞踊劇。松緑がキビキビと切れ味ある踊り。後味スッキリ
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