キャロル・リード
★★★★★つかず離れず、言葉を交わさず心を通わす。尾行されるものと尾行するものの幸せな構図がこの映画のエポックシーンで、舞台はロンドンの街。カフェや公園、テムズ川の遊覧船、植物園に絵画館などへと距離を隔てながら2人が歩く奇妙なお散歩。このとき流れるジョン・バリー(ex.『007シリーズ』)のBGMも相まってとことん胸を打つ史上の名作。
尾行される人妻ベリンダ役にミア・ファーローで、とある倦怠期を迎えた夫婦のストーリー。会計士チャールズが毎日昼間に出歩く妻ベリンダを不審に思い探偵を付ける所から話が始まる。10日後探偵がやってきて経過報告。その際探偵は2人のなれそめを聞き、とあるレストランで彼女の笑顔を見初め交際が始まり、ヒッピーのように自由奔放で無垢なベリンダに対し博学で謹厳なチャールズと真反対の性格から2人は引きつけあるように結婚に至ったが、元々自由を好むベリンダが夫婦生活を窮屈なものと感じ2人の心は離れていったと。探偵は1日目はただ街をぶらぶら歩いていただけだったと報告。結論を急ぐチャールズに探偵はとある男の存在をほのめかすが報告はそこまで。
なおもチャールズは家でベリンダに問いただすと、確かに男はいるが、その男は常に私をじっと見ていて追いかけ続けてくれ心通わす存在だと。男とは探偵のことだと知ったチャールズは探偵を殴りに家に押し掛けるが、そこにベリンダも現れ、夫が自分に尾行を付けていたという真実を知ったベリンダは家出をする。苦悩するチャールズに探偵は知恵を授けることに。
この映画で天使のような存在感を放つ男、探偵のクリストフォロー。白いベスパ(スクーター)に乗り、ひげ面で逆に目立つと思しき全身白づくめのスタイル。軽妙でとぼけた味をみせる探偵役トポルの怪演ともいえる存在感が効いてる。英国の社交になれないヒッピー娘役ミア・ファーローもはまりにはまる。監督、キャロル・リードは『第三の男』で知られる巨匠で今作が遺作
→goo映画
→YouTube
→電映嗜好
【'09CINEMA_OLDの最新記事】







